【FY2016_KY004】マイクロ・ナノスケール材料工学コース《短期型》

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■目的、対象者:

 エレクトロニクス・自動車・通信・エネルギー・医療等、多様な分野においてマイクロメートルからナノメートルスケールの材料が機能・構造材料として注目されています.本講義はMEMS(微小電気機械システム)やマイ・ナノシステムの性能、信頼性、寿命に大きな影響を与えるマイクロ・ナノスケール材料が示す特有の機械的特性や挙動を基礎メカニズムから理解すると共に、機械的特性の評価方法を学ぶ、京都大学工学研究科の夏期集中サテライト公開講義です.

 

■募集人数: 3

 

■期間: 平成27年9月中 4日間を予定(詳細は未定)

 

■会場:    京都大学桂キャンパスCクラスター

■内容:

1 全体概要

 マイクロ・ナノ材料のデバイスへの応用実例、および力学的特性や挙動がデバイスの特性に与える重要性について述べる。

 

2 マイクロ・ナノスケールにおける材料強度物性と破壊メカニズム①

 マイクロ・ナノスケールにおける金属、無機、有機、複合材料の機械的特性と破壊・疲労メカニズムについて解説する。まず、薄膜・ワイヤー・ドット等の微小材料に固有の変形と破壊の特徴について、力学的観点から説明する。とくに、微小デバイスで問題となる異材界面の強度特性の考え方について詳述するとともに、疲労・環境・クリープ等による破壊についても述べる。また、ナノ材料特有の材料形状に依存したマルチフィジックス特性についても触れる。

 

3 マイクロ・ナノスケールにおける材料強度物性と破壊メカニズム②

 マイクロスケールの構造を持った代表例として、複合材料の特性について講述する。ここでは、構成要素である微小繊維および微小体積母材の評価とそのバクル材料との違いについて解説する。そして、繊維/母材界面の微視的な評価法およびその特性について説明する。また、微視的構成要素の変形・破壊がどのように蓄積してマクロな破壊に結びつくか、およびその異方性とメカニズムについて解説する。

 

4 シリコンの機械的物性

 シリコンは半導体材料としてだけではなく、その優れた機械的特性によって機械構造材料としても有用でマイクロ・ナノデバイスの基本材料として幅広く用いられている。機械材料の観点でシリコンの特性について、基本物性、電気特性、弾性特性、ひずみ抵抗効果、さらには実用化に不可欠な強度や疲労など、デバイス設計に必要な知識を述べる。

 

5 マイクロ・ナノ材料試験法

 マイクロ・ナノ材料の機械的特性とその評価方法について解説する。薄膜及び微小構造体の機械特性評価試験技術について紹介し、これらの技術によって理解される形状記憶合金など機能性材料の機能発現メカニズムとこれらの材料のデバイス応用について説明する。

 

6 ナノスケール材料のピエゾ抵抗効果

 材料における電子の振る舞いの考え方を学ぶための電子状態理論の基礎と、周期的な原子配列・分子配列を持つ物質の電子状態を表現するバンド構造について解説し、材料に加わる応力やひずみが電子物性にどのように影響するかを議論する。とりわけ、材料の電気抵抗率が応力やひずみによって変化する現象(ピエゾ抵抗効果)の原理と特徴をバンド構造から導いて、シリコン・CNT・グラフェン等に見られるスケール依存性が発現するメカニズムについて紹介する。

 

7 バイオナノ材料①

 細胞運動や分裂、分化・発生や再生などの様々な過程における細胞のダイナミクスは、分子レベルにおける力学・生化学因子の複雑な相互作用により制御されている。このナノスケールから階層化されたマイクロスケールレベルの細胞ダイナミクスを理解する上で重要となるバイオナノ材料としての生体分子・細胞の力学的ふるまいの解析手法について、数理モデリング・計算機シミュレーションおよび実験事例などを交えながら紹介する。

 

8 バイオナノ材料②

 モータタンパク質の運動をマイクロ・ナノ環境において人為的に再構築することで、そのアクチュエータとしての機能を工学応用することが可能になる。その際の機械材料的特性、分子設計論について紹介する。

 

9 バイオナノ材料③

 DNAを構造材料として利用してナノスケールの構造物を製作するDNAナノテクノロジー、特にDNAオリガミの基礎、設計論、応用について紹介する。

 

■受講料: 

アライアンス内の博士課程(後期)学生、若手研究者:無料(旅費の補助を予定)

一般:296,000円(授業料)

 

 博士課程(後期)学生は、「特別聴講学生」として京都大学工学研究科に受入れるために、受講者の所属している機関から、特別聴講学生の派遣申請を6月中旬までに行っていただきます。国立大学以外の所属の場合、大学間の協定と部局間の覚書を締結していなければ授業料が必要となりますが、これはCUPALが負担します。博士課程(後期)学生以外の若手研究者は一般聴講扱いとなります。

 

■連絡先:京都大学ナノ・マイクロシステム工学研究室、CUPAL事務局

     (cupal@nms.me.kyoto-u.ac.jp、電話:075-383-3693 )